各国のスーツについて
世界各国ではさまざまなスーツが着用されていますが、ブリティッシュ、イタリアン、ヨーロピアン、アメリカン、四つのスタイルに分類することができます。 その中でもブリティッシュスタイルは、世界中の全てのスーツの原型といっても過言ではありません。
現代につながるスーツが生まれたのもイギリスです。 それはラウンジスーツと呼ばれる、モーニングコートの燕尾部分を切り落とした形の上着で、文字どおりラウンジでくつろげるように考えられたものでした。 はじめは部屋着、レジャー着として着用されていました。
そして1920年代にはそれまでのボウタイからレギュラー・タイが使用されるようになり、現代のブリティッシュスタイルが確立されました。 ブリティッシュスタイルは紺やダークグレーの保守的な色使い、肩の張ったスクエアな形が特徴です。
イタリアンスタイルはブリティッシュスタイルよりも柔らかで自然なラインです。 肩はなで肩になり、短めの丈にサイドベンツを入れてヒップラインを強調するなど、ファッション性を高めたスタイルです。
そしてヨーロピアンスタイルは、人や物の流入の活発だったフランスで発展したため、イギリスの保守性とイタリアの柔らかさを取り混ぜた、中間的なスタイルを持っています。 直接的にはブリティッシュスタイルの流れをくみながらも、イタリアやフランスの影響も受けているのが、アメリカンスタイルです。
伝統的なアメリカントラッドは、ウエストのゆるい、ボックス型のカジュアルな雰囲気を持ったスーツですが、
その他にも、ウエストを極端に絞った逆三角形のズートスーツ、上着、ズボンともにルーズなボールドスタイルなど、独特の個性を持ったスタイルが生まれました。
さまざまな国の人が集まった移民の国というアメリカの性格が、スーツにも現れています。